会議・委員会事業計画

Business plan

市民の意識変革委員会

委員長 水野 和希

近年地域コミュニティの希薄化が進み、社会福祉の基盤である、地域社会の福祉機能の低下が顕在化してきています。ご近所付き合いが減り近隣の家族構成を知らない方が増える事により、障がいのある方が生きにくい社会になっています。学校教育では福祉教育があるものの、このような現状が進んでしまっているのは、小学校や中学校から別の環境での生活が多くなるからとも思えます。保育園や幼稚園までは同じ環境内で生活する事が多いですが、就学時検診を経て障がいがある子どもは支援学級や特別支援学校へ通い、卒業後は福祉施設等へ通所し生活環境が重ならないのも要因の1つと言えます。これらの事から障がいや病気に対しての社会的理解が幅広い世代で進んでいない現状があるように思えます。この現状に対して当委員会では視野を広げ、様々な人々がまちに暮らしている事に気づいていただき障がいや病気に対して理解ある社会を目指す事を目的とします。

 

 障がい者に対する理解を得るには、まず教育が大切になってきます。子ども達に障がい者について理解を示してもらうべくアプローチしていく必要があります。例えば、幼少期から思春期の頃に障がいのある方に接する機会がより増えれば、自らの視野が広がり障がい者との相互理解に繋がります。また、障がい者に対する理解は大人世代にも必要となるでしょう。親御さんが子どもに与える影響は大きいものがあると思うので、保護者世代には理解を深めていただきたいと考えています。市内の学校でも福祉教育は行っているようですが、講演会が主のようで体験が圧倒的に不足している様に感じます。保護者の方も学校での福祉教育についての詳細はわからない事が多いと思います。そこで親子での体験型事業を行う事で、その場限りでは無く家庭へ持ち帰り家族間で共有していただき、障がいがある方に対するイメージをよりよくできるような事業を行います。

 

 当委員会ではこの1年で障がいや病気に関する情報発信や体験型事業を展開し、この吉川・松伏地域の方々が少しでも障がいや病気に関する課題に気づき、身の回りにいる障がい者や病気の方への理解を示していただけるような活動をします。今すぐ、目に見える変化は無いかもしれません。しかし事業へ参加してくださった方々の思考や視野の変化に繋がります。そして近い将来、地域の方々と障がいのある方が歩み寄り生まれる相互理解のある社会の一助になれば幸いです。